前回、住宅の耐震等級、断熱材の性能について、記事を書きましたが、
これだと、個別に判断しなければならないので、今回はランク分けしてみました。
性能などのランクのベースとなる、工事仕様書を基に解説します。
仕様書というのは、設計・施工の技術解説書で、例えば、基礎の寸法、鉄筋のサイズとか釘金物の種類本数などを
事細かく定めております。
これを、契約書に記載添付しておくことによって、性能が保証されますし、トラブルの防止になります。
その仕様書とは、
住宅金融支援機構が制定する、フラット35対応の「木造住宅工事仕様書」です。
この仕様書は、3種類の仕様区分となっております。 これを、順番に説明をします。
① フラット35適合仕様書
仕様書の標準を示したもので、建築基準法に準拠しております。
(1) 省エネルギー性能 : 断熱等性能等級2に相当
(2) 耐震性 : 耐震等級1 (数十年に一度発生する地震、東京では震度5程度の
地震に対して損傷しない)
その他
各工事項目毎に技術基準を定めている。
② フラット35S(金利Bプラン)
これは、①のフラット35をベースに、さらに性能をグレードアップした基準となっております。
具体的には、
(1) 省エネルギー性能 : 断熱等性能等級4
(2) 耐震性 : 耐震等級2 (①の地震力の1.25倍に対抗できる耐震性がある)
(3) バリアフリー性 : 高齢者等配慮対策等級3
(4) 耐久性・可変性 : 劣化対策等級3及び、維持管理対策等級2
③ フラット35s(金利Aプラン)
これは、①のフラット35をベースに、さらに性能をグレードアップした基準となっております。
具体的には、
(1) 省エネルギー性能 : 断熱等性能等級5
(2) 耐震性 : 耐震等級3 (①の地震力の1.5倍に対抗できる)
(3) バリアフリー性 : 高齢者等配慮対策等級4又は5
(4) 耐久性・可変性 : 長期優良住宅(②より高い性能を定めた法律による)
大きく分けて、以上の3区分となります。
これは、住宅金融支援機構のフラット35の融資を受けて、建築する場合の仕様書になっておりますが、
融資を必要としなくても、この「木造住宅工事仕様書」は利用できますので、関心のある方は、書店の
建築書籍コーナーでお求めになって、勉強してみてください。
また、金利Bプラン、Aプランですが、年0.25%を、Aプランで当初10年間、Bプランで当初5年間、
引き下げが受けられるようです。(詳しくは金融機関におたずねください)
等級が上がれば、建設費も上昇しますので、上記の①~③のどの等級を選択するかは、資金計画と併せて
ご検討ください。
以上 スーさんの報告でした。
別件
建築のフリー製図ソフト、JWWを勉強してみたい方へ。
簡単な、住宅の間取りぐらいなら、一緒に勉強してもよいと思っております。
ただし、建築の決まりごとが、最低限わからないと、ちょっと、難しいかな----。
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